月に謎の重力異常!果たして原因は?

月の南極のエイトケン盆地に重力異常があることがわかり、NASAのデータを解析したアメリカのBaylor University(ベイラー大学)の研究グループが研究結果を発表しました。
月の南極の地表の下に218京(2.18×10^18)キログラム以上の金属が埋まっている可能性があるようです。

研究グループが解析したデータを観測したのは2011年に打ち上げられた、NASAの月探査機GRAIL(グレイル)です。
GRAILは2機の探査機で構成されており、月の周りを周りながら、お互いの距離を測定することで月の重力分布を調べました。

研究グループによると、月の重力異常には2つの原因が考えられ、1つは、月の構成段階で出来上がった密度の高い酸化物であるというものもう1つは、過去に月に衝突した小惑星の核であるというもの。

エイトケン盆地は太陽系の中でも最大級の大きさのクレーターなので、小惑星の衝突の痕跡と考える方が自然かもしれませんね。

NASAがアルテミス計画で有人月探査を行う計画なので、有人での月探査で今回の発見の原因を詳しく調べることになればより原因が明確になるのではないでしょうか。
NASAの今後の計画に期待しましょう。

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参考

月の裏側の地下に謎の超巨大物体が、研究 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/061300349/?rss



Deep Structure of the Lunar South Pole‐Aitken Basin – James – 2019 – Geophysical Research Letters – Wiley Online Library
https://agupubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2019GL082252



GRAIL – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/GRAIL

Wrote: わたなべ