2022年6月15日、NECとカゴメが、人工衛星画像などとAIを活用して加工用トマトの営農支援を行う合弁会社「DXAS Agricultural Technology」をポルトガルに設立することを発表しました。
NECは以前から ドローンやセンサーのデータ、人工衛星画像等を用いて農作物の生育状況や土壌の状態を可視化するサービスと熟練栽培者のノウハウを習得した AIを活用した営農アドバイスサービスを組み合わせた農業支援ソリューションである「CropScope」を提供しています。2015年からNECとカゴメは「CropScope」を利用して、海外で営農アドバイスの技術開発や事業検証を行なっていました。
CropScopeで利用されている人工衛星データとして画像データの他にNDVIが利用されているようです。NDVIとはNormalized Difference Vegetation Index(正規化植生指標)の略で、植物による光の反射のデータを使って植生の状況を把握することを目的として考案された指標です。NDVIは赤色光の反射率(R)と近赤外光の反射率(IR)を使用して、NDVI=(IR-R)/(IR+R)で計算されるので、NDVIが−1〜1の間の値となり、-1に近い程植生は悪く、1に近い程植生は良くなります。
先日、NECの人工衛星データとAIを利用して橋の崩落を検知するサービスを紹介しましたが、他にもこのようなサービスを展開していたのですね。やはり、リモートセンシングで得られるデータとAI技術の組み合わせで社会の課題を解決する技術はこれから注目の領域だと思います。
https://jpn.nec.com/press/202206/20220615_01.html
https://jpn.nec.com/solution/agri/service/farm_analysis.html
Wrote: わたなべ