NASAが2019年9月26日、ブラックホールの見え方を視覚化したシミュレーション動画を公開しました。とても奇妙な見え方をすることがわかりますので、ぜひご覧になってください。
Visualize a mind-bending black hole 😱
The gravity of a black hole is so intense, it distorts its surroundings like a carnival mirror. Simulations help us see what Einstein meant when he said gravity warps the fabric of space & time. Get sucked in: https://t.co/9TK79WZ6Fr pic.twitter.com/B6k7cHjpA6
— NASA (@NASA) September 26, 2019
動画で表現されているのはブラックホールに吸い込まれかけている高温のガスで作られる降着円盤です。中心の暗い部分の中心にブラックホールがあり、ブラックホールの手前側を左から右へガスが動いています。降着円盤はブラックホールの左側では奥から手前にガスが動いているので明るく見え、逆に右側では手前から奥にガスが動いているので、暗く見えるのです。
また、ブラックホールの上と下にも明るく光るガスが見えますが、これらのガスは実際はブラックホールの向こう側を回っているものが、ブラックホールの重力で光が曲げられて、ブラックホールの上と下に見えるているのです。裏側にあるガスだと上側と下側の両方が見えるとは不思議ですね。
上で貼ったNASAのツイートにある動画はブラックホールを横から見たものですが、下のリンク先には、横からだけでなく、上から見たブラックホールの動画もあるので是非ご覧になってください。
Black Hole Accretion Disk Visualization
https://svs.gsfc.nasa.gov/13326
イベント・ホライズン・テレスコープ・コラボレーション(Event Horizon Telescope Collaboration)によって今年の4月に公開されたブラックホールの写真はぼやけていましたが、鮮明に撮影することができたら、今回公開された動画のように見えるはずです。将来、人類はブラックホールの姿をこのように鮮明に捉えることができるようになるのでしょうか。技術の進歩に期待したいですね。
参考
https://www.businessinsider.jp/post-199766
https://sorae.info/astronomy/20190926-blackhole.html
Wrote: わたなべ