NASAは2022年8月30日、延期されていた「アルテミス1」ミッションの打ち上げについて、新たな打ち上げを、現地時間2022年9月3日に行うことを発表しました。当初現地時間2022年8月29日に打ち上げられる予定でしたが、SLSの第1段に4基搭載されている液体燃料ロケットエンジン「RS-25」のうち、第3エンジンを目標の温度まで冷却できない問題が発生したため、打ち上げは中止となりました。
アルテミス1は、NASAが開発した新型ロケット「SLS(スペース・ローンチ・システム)」と新型有人宇宙船「Orion(オライオン)」の無人飛行試験にあたるミッションです。SLS初号機は打ち上げから4週間から6週間後に地球に帰還する計画で、その結果を踏まえ次の2号機から宇宙飛行士が乗り込んでのミッションを行う計画となっています。
「SLS」は小型衛星を10機搭載する予定で、そのうち2機が日本の探査機「OMOTENASHI」と「EQUULEUS」です。「OMOTENASHI」は打ち上げ後、月面への着陸を目指します。「EQUULEUS」は水を推進剤として使用して、地球から見て月の向こう側にあるラグランジュ点L2を目指します。
エンジンにトラブルが発生し打ち上げが延期されていたSLS初号機ですが、再打ち上げの日時が発表されました。SLS初号機は無人での打ち上げですが、それに成功して、その後に計画されている有人での打ち上げや有人月面探査に順調に繋げていってほしいですね。
Image credit: NASA/Joel Kowsky
https://blogs.nasa.gov/artemis/
Wrote: わたなべ