NASAが開発中の新型ロケット「SLS(スペースローンチシステム)」は、2022年6月20日にケネディ宇宙センターでのウェットドレスリハーサルを終了しました。SLS初号機は早ければ2022年8月下旬に打ち上げられる見込みです。
NASAの新型ロケットSLSは退役したスペースシャトル以来のNASAの有人宇宙飛行ロケットです。初号機は無人での打ち上げとなり月を周回して地球に帰還します。初号機は打ち上げから4週間から6週間後に地球に帰還する計画で、その結果を踏まえ次の2号機から宇宙飛行士が乗り込んでのミッションを行う計画となっています。
今回行われたウェットドレスリハーサルとは、ロケットに推進剤を入れたり、運用チームを管制室に詰めるなどして、実際の打ち上げ当日とほぼ同じ状況で、ロケットや発射台の機能、打ち上げまでの手順を確認するために行う試験のことです。「ドレスリハーサル」に舞台稽古との意味があり、ロケットの打ち上げで液体の推進剤を用いることから、「ウェット」が付加されて、打ち上げ前の手順確認をこのような名前で呼ぶようです。SLSのウェットドレスリハーサルは2022年4月にも2回行われたのですが、推進剤を完全に充填したのは今回が初めてです。今回のウェットドレスリハーサルでは水素漏れが見つかり、その対策が行われたあとに、正式に打ち上げ日時が決まる予定になっています。
これまで何度も打ち上げの計画が延期されていたSLS初号機ですが、ついに打ち上げの目処が立って来ました。SLS初号機は無人での打ち上げですが、それに成功して、その後に計画されている有人での打ち上げや有人月面探査に順調に繋げていってほしいですね。
https://www.nasa.gov/feature/nasa-completes-wet-dress-rehearsal-moves-forward-toward-launch
Wrote: わたなべ