地球から打ち上げられたロケットの一部が3月4日に月の裏側の地表に落下する見込みがあると発表されています。
落下すると思われるものは2015年2月に打ち上げられたスペースX社のファルコン9ロケットの第2段の可能性があるそうです。
この打ち上げは宇宙天気観測衛星「DSCOVER」の打ち上げに使われたロケットだそうです。衛星は太陽同期軌道に至る軌道へ投入され打ち上げは成功でした。衛星を送り届けた第2段は近地点高度5万6380km、遠地点高度64万1294kmの楕円軌道を約24日8時間周期で周回していました。はたしてこの機体が月の重力につかまり落下するのでしょうか。
ところが、落下するのはファルコン9ではないとの指摘が出てきています。落下する物体の軌道を調べた結果ファルコン9の2段目の軌道と合わないのだそうです。現在可能性が高いのは中国が2014年10月に打ち上げた長征3号丙の一部ではないかと言うのです。
このロケットは月からのサンプルリターンを行った嫦娥5号のテスト機「嫦娥5号T1」の打ち上げに使われたロケットです。中国側はその可能性を否定した見解を発表しています。しかし、会見では汪報道官が「嫦娥5号」と発言しており記者の質問に対して齟齬がありました。
さて、月の裏側に落下する物体はなんなのか未だ判別しませんが、日本時間3月4日21時25分58秒に、月の裏側にあるクレーター「ヘルツシュプルング」に衝突するのは間違いないようです。どのような落下になるのか落下したらどうなるのか注目です。
Wrote: 寺地