太陽系外縁天体には太陽系形成時の様子を知ることが出来る可能性がある小惑星があると言われています。しかしその小惑星に探査機を送るとなると多くの予算が必要となりなかなか実現させるのは難しい事です。
しかし、宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所 主任研究開発員の長谷川直を中心とするマサチューセッツ工科大学、ハワイ大学、ソウル大学、京都大学、マルセイユ天体物理学研究所の国際研究チームは、火星と木星の間にあるアステロイドベルトにスペクトル(波長ごとの電磁波の強さ)が赤い特徴を持つ小惑星を2つ見つけたと発表しました。直径110kmの「ポンペヤ」と直径55kmの「ユスティティア」と言う星です。それぞれの星は木星トロヤ群のD型小惑星より赤い特徴を持っているようで元々は太陽系外縁天体だった考えられます。
なぜこの小惑星はアステロイドベルトにいるのでしょうか。それは、おそらく木星や土星のような大惑星が誕生間も無く移動が起きて重力場に変化が生じたためではないかと考えられるそうです。
小惑星ポンペヤやユスティティアに探査機を送ることができれば太陽系形成時の有機化合物の情報を得られる可能性があるので今後探査の対象として検討されのではと思われます。
ー引用ー
ポンペヤとユスティティアには大量の氷が残されていると思われる。その氷がなぜほとんど蒸発せずに現在に至ったのかは明らかでないが、研究チームは表面の物質が断熱材のような役割を果たした可能性を指摘している。また、直径100kmを超える小惑星は誕生から現在まで衝突を経験してない可能性が高いとされる。ポンペヤはこの基準を超えており、ユスティティアは少し小さいが、幸運にも衝突を免れたのかもしれない。
ー引用終わりー
アストロアーツ
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/12122_pompeja_justitia
JAXAのサイト
https://www.isas.jaxa.jp/topics/002673.html
Wrote: 寺地