マンチェスター大学のIain McDonald博士が率いる研究でケプラー衛星のK2ミッションによって2016年に得られたアーカイブデータを分析した結果、地球質量の自由浮遊惑星を発見したと報告がありました。
自由浮遊惑星は太陽のような恒星の周りで誕生し、何らかの理由でその公転軌道から弾き出され他の天体の重力的に束縛されず銀河の中を公転している惑星のことです。
今回自由浮遊惑星の発見に至ったのは重力マイクロレンズ法によるもので、アインシュタインの一般相対性理論によって予測されていた重力レンズ現象を利用した方法です。これは、地球から見た時二つの天体が整列している場合観測できる方法で、背景星からの光が前の星の重力によって光が曲げられ一時的に光が増光する現象です。
恒星の数だけでも1000億個あると言われる天の川銀河の中には100万個に1個程度は重力マイクロレンズ効果の影響があり、そのうち数%は太陽系外惑星によって起きると予想されています。
今回発表された地球質量の自由浮遊惑星は4個あるそうなのですが、まだどのような星なのかはわかっていません。これらを詳しく観測するには新たな宇宙望遠鏡が必要となるのではないでしょうか。そして今後もさらに自由浮遊惑星の発見も相次ぐかもしれません。楽しみですね。
Wrote: 寺地