中国では宇宙での太陽光発電システムを建設する計画が進んでいるそうです。宇宙での太陽光発電と言えば、これまでは人工衛星の電力や国際宇宙ステーションの電力を賄うためというものでした。しかし、中国は宇宙で発電した電力をマイクロ波に変換して地上での生活などに使う電力として発電を行うようです。宇宙での太陽光発電のメリットは天候や季節に影響される事なく24時間発電が可能な事です。
2019年、中国空間技術研究院(CAST)と言うところが高電力無線エネルギー伝送の研究のため試験基地の建設を始めていたそうです。2022年には小規模な発電試験を始め、2030年頃にはメガワットレベルの発電施設になることを目指しているようです。
中国はこの太陽光発電施設建設にあたって新型ロケット「長征9号」による打ち上げを行うようです。長征9号は超重量級のロケットで全長約108m、推力は約500tだそうです。1段目はYF-135エンジンを16基束ねてクラスター化したエンジンとなります。フェアリングの積載量は高度2000kmの地球低軌道で150t、月遍移軌道には53tまでの搭載が可能だそうです。2段式と3段式が用意され地球低軌道は2段式、月など遠方へ行く場合は3段式を使うようです。
2050年までにギガワットレベルの発電施設になるそうなのですが、それを実現するには長征9号を100機以上打ち上げる必要があるそうです。しかしその頃にはもっと進んだ打ち上げ機やもっと進んだ技術によって建設が進むような気がします。
宇宙で発電した電気をマイクロ波に変換し地上に送ると言う新しい発電方法については地球環境などへの影響が無いのか気になるところで今後も注視したいところです。
China’s super heavy rocket to construct space-based solar power station
Wrote: 寺地