スペースXのカーゴ・ドラゴン打ち上げ

現地時間2021年6月3日フロリダ州のケネディー宇宙センターからスペースX社のファルコン9ロケットが打ち上げられました。この打ち上げは、国際宇宙ステーションへ物資を輸送するためカーゴ・ドラゴンが使われました。カーゴ・ドラゴンは打ち上げ後6月5日宇宙ステーションにドッキングしました。

輸送された物資は、宇宙ステーションの新たな太陽電池パネルでロール状に巻かれた状態で運ばれました。また、実験のために2種類の生き物も届けられました。ダンゴイカとクマムシです。ダンゴイカは発光細菌と共生しているイカで身を守るためにその光を利用しているそうです。宇宙ステーションの微小重力下で宿主と有益な微生物との関係に与える影響を調べます。クマムシについては、長期間の冷凍状態や放射線への曝露といった過酷な環境にも耐え得ることから、微小重力下での生存や繁殖について研究し、今後の長期間の宇宙飛行に対する環境ストレス対策や治療法などの研究に活かすそうです。

その他、医療用ポータブル超音波デバイスやVRと触覚を利用した遠隔操作インターフェイス、水と農薬の使用量削減を目指す綿、腎臓結石につながる微結晶を微小重力下で影響を調査する実験装置、日本の実験棟用に「真空二重構造断熱・保湿輸送容器」等が運ばれたそうです。

ロール状に巻かれた太陽電池パネルは宇宙飛行士が船外活動にて所定の場所に取り付け、その後ヨガマットのように広がる構造になっています。この技術は今後月での軌道ステーション建設の際にも使われる予定だそうです。

ー引用ー
打ち上げで使用されたファルコン9ロケットは、新しく製作されたブースター(第一段機体)となりました。スペースXが新造品のブースターを製作するのは2020年11月以来、約半年ぶりです。お馴染みとなったブースターの帰還と洋上回収にも成功しました。なお、このブースターは今年秋打ち上げ予定の有人宇宙飛行ミッション「Crew-3」で使用される予定です。
ー引用終わりー

参考URL

カーゴ・ドラゴン宇宙船がISSへ物資を補給 太陽光パネルやダンゴイカ、クマムシなどを搭載


Wrote: 寺地