天の川銀河は約100億年前にガイア・エンケラドスと言う別の銀河が衝突し今の姿になったと言われています。銀河の中には1000億個と言うとても多くの星が所属しています。そして、中心部には太陽の400万倍と言う質量の巨大ブラックホールがあると考えられています。
そんな天の川銀河の星で星震学と分光方の組み合わせにより古いと思われる星の年代測定が行われているそうです。星震学とは、周波数スペクトルの解釈によって脈動変光星の内部構造を研究するものです。恒星の振動は熱エネルギーが運動エネルギーに変換されることで生じています。
この研究を行なっているのは、バーミンガム大学の研究者が率いる研究グループです。研究グループは星の振動を観測したデータとその科学組成に関する情報を組み合わせて天の川銀河の中で最も古い星のいくつかを前例のない精度で年代測定することに成功したそうです。年代測定を行った星のいくつかは天の川銀河の中で生まれたことが知られている星よりわずかに若い星があったそうです。このことからガイア・エンケラドス銀河が天の川銀河に衝突する以前から天の川銀河の中で星の形成が始まっていたとする理論が裏付けされたことになります。今後もこの方法で天の川銀河の起源に関する天体の情報が得られていくのではないでしょうか。
ー引用ー
論文の共著者であるボローニャ大学(University of Bologna)のAndrea Miglio教授は、次のように述べています。「星震学と分光法を組み合わせることで、個々の非常に古い星の正確な相対年齢を得ることができるという大きな可能性を示しました。これらの測定結果は、私たちの銀河系の初期の姿をより鮮明にするものであり、銀河系の天文考古学(Galactic archeoastronomy)に明るい未来をもたらすものです」
ー引用終わりー
Wrote: 寺地