JAXAは月や火星などで人が住むための施設を地球からの遠隔操作や自動運転を活用して建設を行う考えのようです。2021年5月18日にJAXAと鹿島建設株式会社は建設機械を遠隔操作や自動運転を組み合わせることで建設作業を行う事が可能であると発表しました。
今回実施したのは、JAXAの相模原キャンバスと種子島宇宙センターの約1000km離れた距離を公衆電話回線で繋ぎ遠隔操作が行えるかをテストしました。公衆電話回線を使うのは月や火星など遠い距離で通信する場合どうしても時間がかかるので、こうした遅延を地球上で再現するため使われたそうです。運用面では、JAXAは遠隔操作技術、鹿島建設は「A4CSEL」(クワッドアクセル)の開発で培った建設機械の自動運転を中核とした自動施工技術を持ち寄って実験に挑みました。鹿島建設のクワッドアクセルは建設機械の自動化や施工状況に応じた運転を行う制御技術プログラム、自動運転を可能とする計測・認識技術をパッケージ化した物だそうです。クワッドアクセルはダム建設などで使われ実績があります。
テストでは、重機を遠隔操作し、月面を想定したエリアを障害物を回避しながら移動させたり、自動運転による整地作業や転圧作業を実施し通信時間の遅延がある中複数の建設機械を安全に協働させることができ成功しました。
今後もさらにテストを重ね実際に月面基地建設に活かすことになるのではないでしょうか。まだ実際に月へ持っていく作業機械ができていないと思うのでどんなものができるのかそこも気になる所です。注目したいですね。
Wrote: 寺地