土星の内部構造をシミュレーション

 太陽から6番目の惑星土星はリング状の構造が特徴的な巨大ガス惑星です。中心部は鉄やニッケル、シリコンと酸素の化合物である岩石からなる核があり、その外側をガスが取り巻いていると思われます。

 ジョンズホプキンス大学のChi Yan氏、Sabine Stanley氏らの研究グループはコンピュータシミュレーションによって土星の内部構造を調べたそうです。研究グループは、土星探査機カッシーニから得られたデータをもとに惑星内の様々な力が生成する磁場を計算するために開発したコンピュータモデルを使い調べたそうです。土星探査機カッシーニは、2017年9月土星の大気圏へ突入し運用終了しています。

 研究グループはカッシーニの最後の軌道から得られた土星の磁場を測定したデータを研究し、土星は磁場が回転軸の周りに対称であるかのように思われていましたが北極と南極の近くではわずかに非軸対称性の可能性があるとわかったそうです。この発表により土星の1日の長さを測定する方法などに影響を与えるかもしれません。

 土星の内部構造を詳しく調べることで土星に似た他の惑星についてもどのような構造なのか推察する手がかりになるのではないでしょうか。今後も新たな発見が続くかもしれません。

参考URL

土星内部に降るヘリウムの「雨」 新たなシミュレーションモデルで明らかに


Wrote: 寺地