白色矮星と赤色矮星の連星「さそり座AR星」

 さそり座の方向、地球から約380光年先にある「さそり座AR星」と言う星があります。この星は一つの星で明るさが変わる変光星だと考えられていました。しかし近年ヨーロッパ南天天文台による観測でこの星が連星であることがわかったそうです。

 この星は、主星が地球ほどの大きさしかない白色矮星と、太陽の3分の1ほどの大きさの赤色矮星の伴星で構成されます。さそり座AR星は、3.56時間周期で変光していることはわかっていたのですが、観測でその他に1.97分周期と言うとても短い周期での変光が見られることがわかりました。そして、この短い変光の周期が主星である白色矮星のパルサーによるもだとわかったそうです。パルサーは、パルス状の可視光線、電波、X線などを発生させている天体の総称です。白色矮星は高速に自転しながらパルス状の光を放っているそうです。この白色矮星からの光が伴星の赤色矮星にあたり1.97分周期の変光が起きていると考えられているようです。

 連星系の星はお互いの重力に引かれ変わった軌道運動を起こしています。その動きが「ダンス」に例えられることが多いのですが、さそり座AR星の場合はミラーボールの光を浴びているようなイメージだと言います。

参考URL

「さそり座AR星」の奇妙で不思議なダンス


Wrote: 寺地