火星探査車パーサヴィアランスの火星着陸成功からもうすぐ2ヶ月がたちます。すでに試験走行など終え本格的な探査を控えているパーサヴィアランスですが、ローバー本体の中に火星の上空を飛行するヘリコプターも搭載しています。このヘリコプター「Ingenuity(インジェニュイティ)」が数日間かけてローバーから下ろされました。飛行にはソーラー電池への充電が必要で数日間充電を行います。
インジェニュイティは、1.2mのカーボンファイバー製二重反転式ローターで飛行する高さ49cm、重量1.8kgの小型軽量なヘリコプターです。ローター上部にはソーラーパネルが搭載されています。インジェニュイティは将来の火星探査に備えた火星での動力飛行の実証実験を行うそうです。
ローバーから降ろされ独立したインジェニュイティは、火星の過酷な環境に晒されます。インジェニュイティ本体は断熱材やヒーターなど搭載されていますが、着陸した地点は夜間の気温がマイナス90℃まで下がることもある場所だと言います。この過酷な夜を越えられるのかがインジェニュイティの最初の課題でした。
そして夜の過酷な環境を無事越えたインジェニュイティは日本時間2021年4月12日いよいよ初飛行となります。最初の飛行は高度3mを30秒間ホバリングする計画です。初飛行の様子はYouTubeなどでライブ配信が予定されています。配信開始時間は日本時間2021年4月12日16時30分です。火星での人類初の動力飛行は楽しみですね。
Sorae
NASA YouTube
https://youtube.com/c/NASA
Wrote: 寺地