地球型惑星グリーゼ486bとは?

赤色矮星「グリーゼ486」は乙女座の方向およそ26光年と近い場所にある星です。このグリーゼ486を中心に公転する太陽系外惑星が発見されました。発見したのは、マックス・プランク天文学研究所のTrifon Trifonov氏、東京大学大学院総合文化研究科附属先進科学研究機構の成田憲保氏らの研究グループで「グリーゼ486b」と言います。研究グループは、主星のグリーゼ486の前を通過するグリーゼ486bをトランジット法で確認しました。このトランジットを捉えたのは2018年に打ち上げられたトランジット系外惑星探査機TESSです。2020年3月18日から4月16日にかけてグリーゼのある領域を観測し発見に至ったそうです。

グリーゼ486bは、半径が地球の1.305倍で2.82倍の質量があります。岩石惑星で地球型惑星と言われる部類です。ただグリーゼ486bは主星から約260万kmと非常に近く主星の周りを1日半で公転しているそうです。グリーゼ486bは自転と公転の周期が同期した潮汐ロックの状態で主星側は430度と高温です。公転周期が短くかつ温度が高い惑星はトランジット分光と言う方法で大気の素性を調べるのに適しているそうです。グリーゼ486bは薄い大気を持つ可能性があり新たに打ち上げられる「ジェイムズ・ウェップ宇宙望遠鏡」の観測対象になると期待されているそうです。

ー引用ー

トランジットを起こす系外惑星の大気は、地球から見て恒星の手前を横切る際に系外惑星の大気を通過してきた恒星の光を分光観測(電磁波の特徴を波長ごとに分けて捉える手法)する「トランジット分光」や、地球から見て恒星の裏側へ回り込む前後に系外惑星の昼側が反射した光を分光観測する「二次食分光」によって調べることができます。

ー引用終わりー

参考URL

おとめ座の方向で見つかった地球型惑星、大気研究の重要な観測対象となるか


Wrote: 寺地