今からおよそ6600万年前の中生代白亜紀末に恐竜が絶滅した原因は隕石落下によるものだと考えられています。その原因とされる隕石が落ちたユカタン半島北端に直径約150kmの「チクシュルーブ・クレーター」があります。この隕石衝突で地球上の4分の3の動植物が死滅したそうです。
衝突した隕石の大きさは直径が十数kmもあったとされ彗星や天体だったのではないかと言われているそうです。
ハーバード大学のAmir Siraj氏とAvi Loeb氏は、地質学的な証拠を元に軌道を1周するのに200年以上かかるような長周期彗星によってチクシュルーブ・クレーターが形成された可能性があるとの研究成果を発表しました。
両氏は火星と木星の間の小惑星帯から直径数十kmの小惑星が地球にやってきて衝突する確率や太陽系の最外縁にあるオールトの雲の小惑星が地球に衝突する確率があまりに低過ぎて可能性が低いのでは無いかと考えました。それよりは長周期彗星の一部が太陽へかすめるように接近する「サングレーザー」になって崩壊し、彗星の断片が太陽系の外縁へと戻っていく過程で地球に衝突する可能性の方が確率が高いと考えたそうです。
この発表は彗星の衝突が確率が高いと言うだけで実際に何が衝突したのかはまだ分かっていません。
一方でブリュッセル自由大学のSteven Goderis氏、東京工業大学の石川晃氏らの国際研究グループは、約6600万年前に衝突した天体に由来するイリジウムを高濃度で含む地層がチクシュルーブ・クレーターの内部で見つかったとする研究成果を発表しました。
6600万年前にチクシュルーブ・クレーターができた原因はなんだったのか気になりますね。
Wrote: 寺地