日欧が二つのミッションで協定を締結しました

 日本のJAXAとヨーロッパ宇宙機関(ESA)はESAの二重小惑星探査計画「Hera(ヘラ)」とJAXAの火星衛星探査計画「MMX」に関する協定の締結が行われました。

 Heraのミッションは、将来地球に衝突するかもしれない小惑星の軌道を変え被害を未然に防ぐプラネタリー・ディフェンスの取り組みで、NASAのDARTというミッションと対をなしているそうです。

 ESAのHeraは二重小惑星で地球近傍小惑星のディディモスとディモルフォスへの探査計画でNASAが運用する探査機「DART」をディモルフォスに衝突させ衝突による軌道の変化などを観測します。Heraは2024年に打ち上げられ2026年にディディモスの周回軌道に乗ります。そしてDARTが衝突したディモルフォスの観測に入ります。

 JAXAのMMXはMartian Moons eXplorationの略で火星の衛星を観測することやサンプル採取を目的としたミッションです。火星にはフォボスとダイモスと言う二つの衛星があります。探査機はフォボスに着陸し表面サンプルを採取して地球に帰還する計画です。着陸した探査機は数時間表面に留まりロボットアームを使ってサンプル採取を行うそうです。打ち上げは2024年で火星圏到着は2025年になる予定です。

 JAXAは今回の協定の締結で、Heraの赤外線カメラを提供するそうです。ESAはMMXの探査機に搭載する通信機器の提供や探査機の追跡管制の支援を行ってくれるそうです。お互いの協力により、より良い宇宙ミッションが出来ることはとても良いことですね。

参考URL

https://sorae.info/space/20210206-jaxa-esa.html


Wrote: 寺地