小惑星探査機はやぶさ2が探査を行った小惑星リュウグウの研究、分析が進んでいるようです。
小惑星リュウグウはC型小惑星(炭素系の物質を主成分とする小惑星)に分類され有機物や含水鉱物があると思われていました。しかし実際に観測すると水がないのです。なぜ水がないのでしょうか?可能性として、リュウグウの元になる母天体が何らかの加熱作用によって水が失われた可能性、もう一つはリュウグウがかつては太陽から近い軌道にいたことで太陽の熱によって水が失われた可能性です。
アメリカブラウン大学のラルフ・ミリケン氏らの研究グループはリュウグウの水が失われた理由は母天体に何らかの加熱作用が原因ではないかと発表しています。
小惑星探査機はやぶさ2がリュウグウにて行った探査ミッションの一つで重さ2kgの金属弾を打ち込み人工クレーターを作るミッションがありました。その時飛び散った内部物質を近赤外分光計で観測したデータを分析したところ、表面も内部も水の量はほとんど変わらず水がほとんど存在しないと言うものでした。
まだ確定できるものではなく今後もさらに詳しく分析が進むとともにはやぶさ2の持ち帰ったサンプルの分析による研究成果の裏付けを待ちたいと思います。
https://sorae.info/astronomy/20210113-ryugu.html
Wrote: 寺地