2021年、新年を迎えて今年の主な宇宙計画を紹介

新年あけましておめでとうございます。

今年も「Space News Lab」を更新して宇宙開発や天文学の情報をお伝えしていければと思っています。

さて、2021年が始まりました。2021年はどんな出来事があるのでしょうか?既に発表されている計画で気になるものをいくつかご紹介。

〈JAXAの新型ロケットH3の1号機打ち上げ〉
JAXAの次期主力ロケットH3の試験機1号機の打ち上げが2021年に行われます。H3は複数の機体形態が用意され、用途にあった価格や能力を提供できるロケットです。また、迅速に打ち上げたいとの要望に応え、組み立て工程やロケットへの衛星搭載など射場整備期間をH2Aロケットより半分以下に短縮するそうです。

〈火星探査車パーサヴェランスが火星に到着〉
アメリカのジェット推進研究所が進める火星探査ミッション「マーズ2020」で2020年7月に打ち上げられた火星探査車パーサヴェランスが火星に到着し探査ミッションを開始する予定です。かつて湖だった場所を探査し微生物の痕跡などを調べます。将来のサンプルリターンに向けて土壌の採取なども行われます。また、火星の希薄な大気でも飛べる火星ヘリコプターも搭載されていて上空からのミッションも行えます。

〈スペースXのクルー・ドラゴンに民間人が搭乗〉
アメリカのスペースX社が運用する有人宇宙船に民間人が搭乗するタイミングがあるようです。クルー・ドラゴンは最大7名の搭乗が可能です。お値段は安くないと思うので乗れる人は限られると思います。また、映画俳優が搭乗し国際宇宙ステーションにて映画の撮影が行われる計画も2021年中にあるとか。

〈ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡打ち上げ〉
NASAのハッブル宇宙望遠鏡の後継機として開発されている赤外線観測ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が打ち上げられる予定です。計画は度々延期されているので予定通り打ち上げられるかまだわかりません。

〈UAEの火星探査機が火星に到着〉
日本のH2Aロケットで打ち上げられたアラブ首長国連邦(UAE)の「火星探査機Mars HOPE 」が2021年2月に火星の周回軌道に入る予定です。このミッションは、UAE建国50周年を記念した一大イベントの一つだそうです。火星の大気観測や気候をを調べるそうです。2年間の運用が予定されています。

〈NASAの新型ロケットSLSの打ち上げ〉
NASAの新型有人ロケットであるSLS(スペースローンチシステム)の無人試験機打ち上げが2021年中に行われる予定です。NASAはスペースシャトル退役後宇宙飛行士を打ち上げる術がありませんでした。民間企業であるスペースX社で有人打ち上げが実現しましたが、SLSの完成でようやくNASAは自前のロケットよる有人打ち上げが再開されることになります。このロケットは有人火星探査にも使用される予定のロケットです。

2021年も数々の宇宙計画が進みます。この「Space News Lab」でも都度情報を掲載していきます。興味がある方は覗いてみてください。