NASAの新型大型ロケットの開発が進んでいます

 アメリカはロケットの打ち上げを民間企業であるスペースXに頼っています。先日は有人打ち上げにも成功しました。スペースX社もスターリンクの打ち上げなど打ち上げ回数が増えていて信頼性も上がっています。

 しかし、NASAの新型の大型ロケット「SLS(スペースローンチシステム)」の開発は現在も進んでいます。NASAのSLSはただの有人打ち上げロケットではありません。宇宙飛行士を月や火星へと送り届けるロケットなのです。

 SLSの計画は2010年にスタートしました。2014年には設計段階を終え、完成は2016年というスケジュールだったそうです。しかし開発が始まると計画は遅れに遅れています。

 開発を行なっているボーイング社は、12月21日「EUS(Exploration Upper Stage)」と呼ばれるSLSのブロック1Bやブロック2の構成で第2弾エンジンとして使われる箇所の詳細設計審査が完了したと発表しました。これによりいよいよ製造に入るそうです。

 SLSのブロック1Bは、有人宇宙船「オリオン」を打ち上げる能力やフェアリングの場合は42tのペイロードを月への軌道に送れる能力があるそうです。

 2021年11月打ち上げ予定のオリオン宇宙船の無人飛行試験はSLSブロック1の構成で行われるそうで、2段目は「ICPS(Interim Cryogenic Propulsion Stage)」が採用されるそうです。ICPSは、ユナイテッドローンチアライアンス社が開発したものでデルタⅣの上段で使われていたものをベースにしています。ペイロードは27tだそうです。

 いよいよ打ち上げが近づいてきて開発も進んでいます。期待したいですね。

参考URL

https://sorae.info/space/20201225-eus.html


Wrote: 寺地