北アイルランドにあるアーマー天文台が火星のトロヤ群観測で月の成分によく似た星を発見したそうです。
トロヤ群は地球にもあるのですが惑星の公転軌道上で太陽から見て60度前と60度後ろの2地点(ラグランジュ点)にある小惑星の集まりです。
アーマー天文台が観測したのは、火星のトロヤ群の中の一つで「(101429) 1998 VF31」と呼ばれている星です。超大型望遠鏡VLTの分光装置X-shooterで解析したところ、普通コンドライトと言う炭素や水を含んだ物質でできていることがわかりました。この成分は隕石や他の小惑星と比較しても似たタイプがなく、天体と比較して一番近いのが月だったそうです。恐らく月に微惑星が衝突した際にできた破片が火星のトロヤ群まで飛ばされたのではと考えられるそうです。月の兄弟がまさか火星にいるとは驚きです。
ー引用ー
ただし、これが唯一のシナリオではないようです。太陽系圏外からやって来た小惑星が太陽フレアなどの照射を長年受けることで月に近い成分になったというシナリオや、輝石を多く含むため火星からトロヤ群にたどり着いたシナリオが考えられるとのことです。
ー引用終わりー
https://sorae.info/astronomy/20201105-trojan-asteroid.html
Wrote: 寺地