火星探査機インサイト地中の観測装置が前進再開

火星探査機インサイト(InSight)は2018年11月に火星のエリシウム平原という所に着陸し、火星の地質学的探査を行っています。インサイトは、ローバーのように動くことはできず着陸地点にて火星の探査を行っています。これまでに1万回以上の塵旋風の観測や450回以上の地震の観測など行っています。

インサイトにはまだ行われていないミッションがあります。それは地中に探査装置を打ち込み火星の地下の熱の量や伝わり方を熱流量計を使って調べるミッションです。熱流量計は「HP3(Heat Flow and Physical Properties Package)」と呼ばれ、全長40cmの細い円筒形の装置です。探査装置は数ヶ月で地中5mの深さまで潜り込ませる予定でしたが、35cmから進まなくなり逆戻りしてしまったそうです。

NASAのジェット推進研究所は2020年10月16日に地上に逆戻りした探査装置が再び地中に入ったことと、地下へ向けて前進を再開することを発表しました。前進再開は2021年になってからだそうです。

発表によると探査装置の後ろをロボットアームに付いたスコップで押さえて少しずつ潜り込ませる方法を取るそうです。探査装置にはハンマーが内蔵されていてその打撃力を使って地下に潜っていく仕組みだそうです。

計画が遅れてはいますが無事ミッションが進みそうで良かったです。最低でも3m地中に潜る必要があるようなのですが上手くいくのか今後も見守ろうと思います。

ー引用ー

インサイトの運用チームはロボットアームに取り付けられているスコップを使ってモールを横から穴に押し付け摩擦を得る作戦を試みたものの、打撃の度に穴の底が少しずつ埋め立てられていくことで、まるで地中から押し出されるようにモールが地上に逆戻りしてしまう事態に遭遇しています。その後、2020年3月からはモールの後端をスコップで押さえながら慎重に打ち込んでいく作業が行われていました。

ー引用終わりー

参考URL

Sorae
https://sorae.info/space/20201020-insight.html


Wrote: 寺地