皆さんは最強生物「クマムシ」をご存知でしょうか?このクマムシが月で生き延びているかもしれません。とは言っても、昔から月にいたというわけではなく、地球から持ち込まれたものなのですが。
「クマムシ」を地球から月に持ち込んだのは、イスラエルの民間団体「SpaceIL(スペースIL)」の月面探査機「Beresheet(ベレシート)」です。当ブログでも過去にお伝えしましたが、2019年4月にベレシートは月面着陸動作中の通信不具合の結果、月面に衝突してしまいました。このベレシートの積載物の中に、乾燥したクマムシが含まれていたというのです。
「クマムシ」は、約150℃の高温、−273℃の低温、真空状態、放射線に耐えて生き延びることができることがわかっています。乾燥した状態でも9年生き延びることが確認されています。ただし、乾燥状態から復活するには水分を与える必要があります。
ちなみに月に「クマムシ」を持ち込んで良いのか?と疑問に思った方もいるかもしれません。COSPARの惑星防護ルールというものがあり、月は有機物などを持ち込んでも良い天体と分類されており、問題はないようです。
近い将来、月面探査でベレシートが衝突した付近からクマムシを見つけることができたら、水分を与えて復活させてみてほしいですね。
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過去記事
イスラエルの民間月面探査機 月への着陸失敗! | Space News Lab
参考
月面衝突した探査機に残されたクマムシが月で生き延びている? | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/08/post-12731.php
月面にクマムシ持ち込みは問題ないのか? 「惑星検疫」の国際ルール | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/08/post-12761_1.php
緩歩動物 – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/緩歩動物
Wrote: わたなべ