初期宇宙に生まれた大質量ブラックホール

4月に世界同時発表で初めてブラックホールの姿が公開され大きな話題となりました。その今注目のブラックホールですが、宇宙誕生間もない初期宇宙で何故か大質量のブラックホールが存在しているようです。
これまでブラックホールは巨大な天体が寿命を迎え超新星爆発を起こした後にブラックホールが残ると考えられてきました。

しかし、ビッグバンから8億年しか経っていない初期宇宙でも大質量ブラックホールが存在しているらしいのです。8億年だとブラックホールの元になる恒星がそもそもできていないはずなので、大質量ブラックホールが存在し得ないのです。

今回発表されたのは、初期宇宙において大質量ブラックホールの形成には恒星を必要としないというものです。初期宇宙では星形成が活発ですが星形成に伴って起こる放射線に影響されガスの集まりから恒星誕生が抑制された物があるのではないかというのです。
集まったガスが星になれずに重さの限界を超えて崩壊し、ブラックホールになるそうです。これを「direct
collapse(直接崩壊)と言うそうです。

直接崩壊によるブラックホールが誕生できた期間は長く無く1億5000万年ほどの間だと考えられます。あちこちで恒星が出来てきて直接崩壊を起こすほどのガスの集まりが無くなってきたためだと思われます。

初期宇宙ではガスの集まりからいきなりブラックホールが出来ていたとは驚きです。しかし、ブラックホールの存在が確かめられてもその中がどうなっているのかも気になるところです。さらに詳しくブラックホールを研究することで今後新たな発見があるでしょう。楽しみです。

参考URL

初期宇宙のブラックホールは直接崩壊で誕生した可能性 | sorae:宇宙へのポータルサイト

初期宇宙のブラックホールは直接崩壊で誕生した可能性



Wrote: 寺地