アメリカの民間有人宇宙船の試験打ち上げがさらに遅れる

NASAが今年に予定されている民間有人宇宙船の打ち上げが、さらに遅れることを発表しました。これにより、本年中にアメリカが独自で国際宇宙ステーション(ISS)に宇宙飛行士を送る手段を準備できない可能性が出てきました。アメリカとしてはロシアとのソユーズでのISSへ人員輸送の契約が2020年初頭に切れるので、アメリカ独自のISSへの人員輸送手段確立は急務なのです。

 スペースXとボーイングが本年中の有人宇宙船打ち上げの実現を目指しています。スペースXの無人での有人宇宙船試験打ち上げは以前は2019年1月中に予定されていましたが、2019年2月6日時点では2019年3月2日に予定されており、NASAの宇宙飛行士を乗せたテスト打ち上げは同7月に予定されています。また、ボーイングの無人での有人宇宙船試験打ち上げは以前は3月に予定されているとのことでしたが、現在は4月以降になると予想されています。ボーイングによる、NASAとボーイングの宇宙飛行士を乗せた有人の試験打ち上げは8月以降になると予想されています。

2社とも有人での試験打ち上げは以前からの日程からほとんど変更されていませんが、無人での試験打ち上げがさらに遅れると、有人での試験打ち上げも遅れることが予想されます。

以前に当ブログでお伝えした際にはスペースXの無人での有人宇宙船試験打ち上げがアメリカ政府機関の閉鎖で1月17日から遅れる可能性があるとしていましたが、3月までずれ込むとは思っていませんでした。

トランプ大統領は、2月5日の演説で「今年、アメリカの宇宙飛行士はアメリカのロケットで宇宙に戻る」と述べています。
今年は1969年にアポロ11号が月に着陸してからちょうど50年の節目の年ですし、スペースXとボーイングの2社には期待したいですね。


Commercial crew test flight schedule slips again – SpaceNews.com
https://spacenews.com/commercial-crew-test-flight-schedule-slips-again/

過去記事

スペースXの有人宇宙船テスト打ち上げが遅れるかも?

Wrote: わたなべ