ロシア イランの地球観測衛星と小型衛星16機を打ち上げ

 ロシアは現地時間2022年8月9日、ソユーズ2.1bロケットの打ち上げを実施しました。搭載されていたイラン政府の地球観測衛星「ハイヤーム」は予定の軌道へ無事投入されたと報道されています。

 ソユーズ2.1bは全長46.3m・直径2.95m・312tの3段式ロケットです。主に地球低軌道に人工衛星を投入するのに使用されます。ソユーズ2.1aロケットからエンジンが強化され、積載可能なペイロード乗組員重量がアップしています。

 打ち上げられたイランの地球観測衛星は、中東全体の軍事施設の監視強化を目的とした偵察衛星と見られています。この偵察衛星はロシアの地球観測衛星「カノープスV」のカメラを分解能1.2mにしたものとも報道されています。打ち上げられたペイロードはハイヤーム以外にもロシアの大学などの小型衛星16機が搭載され、軌道に投入されました。

 この打ち上げで使用されたソユーズはもともとOneWebの衛星打ち上げに使用される予定でしたが、ロシアのウクライナ侵攻により打ち上げがキャンセルされ、ハイヤームの打ち上げに割り当てられたとのことです。またこのミッション以外にも、ソユーズで打ち上げが予定されていた日本のアクセルスペースなどの人工衛星の打ち上げが取り下げられたと報道されています。ロシアのウクライナ侵攻は人工衛星打ち上げにも影響しているのですね。

参考

ロシア、イランの地球観測衛星と小型衛星16機を打ち上げ



https://russianspaceweb.com/khayam.html



https://en.m.wikipedia.org/wiki/Soyuz-2


Wrote: わたなべ