31光年先に公転周期8時間の星が見つかる

 南天の「帆座」の方向で地球からおよそ31光年離れた所に赤色矮星の恒星グリーゼ367があります。この恒星を公転しているのが「グリーゼ367b(Gliese 367 b)」です。グリーゼ367bは、ドイツ航空宇宙センター惑星研究所などの国際チームによるトランジット系外惑星探索衛星(TESS)による観測データの分析により発見されました。

 グリーゼ367bは直径が約9000kmで質量が地球の約0.55倍と推定されています。これは、これまで発見されている4500個以上の系外惑星の中で最軽量級の惑星だそうです。しかも、この星は公転周期、いわゆる一年が7.7時間しか無いと言います。主星であるグリーゼ367は赤色矮星なので表面温度は3200度と太陽より温度は低いのですがグリーゼ367bの公転時間からして、とても主星と近い距離を公転していると思われ、表面温度は金属すらも溶ける摂氏1500度に達している可能性があるそうです。

 自ら光を発しない惑星の探索は難しいものです。グリーゼ367bは主星を横切る時に光の僅かな変化を捉えるトランジット法によって見つけられました。TESSによる観測データからはこれまでに172個の系外惑星の発見と4700個にも及ぶ系外惑星候補が見つかっています。今後これらのさらなる観測によってどういった惑星なのか解明されていく事でしょう。まだまだ不思議な天体がこの宇宙にはあるのではないでしょうか新発見が楽しみですね。

参考URL

31光年先に最軽量級の超短周期惑星が見つかる。公転周期は約8時間


Wrote: 寺地