NASAが中心に進められている月面有人探査計画「アルテミス計画」について最初の有人着陸が2025年以降になるとのNASAからの発表がありました。当初2024年の実施が予定されていたので1年先送りとなったようです。
計画が先送りになったのは一連のコロナウイルス騒動による着陸船や宇宙服などの開発の遅れや月着陸船の開発に関する訴訟などが原因だと言います。
アポロ計画以来の有人月面探査計画となる今回のミッション「アルテミス計画」は、NASAの新型大型ロケット「SLS(スペースローンチシステム)」の打ち上げと月軌道ステーション「ゲートウェイ」、月着陸船「HLS(Human Landing System)」により構成される有人探査計画です。ゲートウェイの建設は2024年ごろから始まります。いくつかのモジュールを打ち上げ月軌道でドッキングしていくようです。完成は2028年頃になります。月着陸はSLSで宇宙飛行士を乗せたオリオン宇宙船を打ち上げゲートウェイにドッキングし月着陸船を別に打ち上げゲートウェイにドッキング、宇宙飛行士は着陸船に乗り込み月着陸を行うと言う流れになります。
宇宙飛行士を乗せて打ち上げるロケットSLSはすでに完成していて、2022年2月に打ち上がります。最初は無人で月の周回を行い地球に帰還します。オリオン宇宙船のテストのようなものです。
アルテミス計画では10回の月着陸が行われる予定で月面の探査や今後の火星の有人ミッションを見据えた実験、無人探査機による月の南極に埋蔵されている氷の探査や月の砂から酸素を抽出する実験など計画されています。
当初は2028年以降の月軌道ステーションゲートウェイが完成してから月着陸が行われる予定でした。ところが2019年3月に当時のトランプ政権により月着陸が2024年に変更されました。2024年の着陸は今の段階では不可能だと発表したことにより2025年以降になることがわかりました。月着陸が1年先送りになったとしても万全を尽くして望んで欲しいです。
Wrote: 寺地