マーチソン隕石などからヘキサメチレンテトラミンを検出

 地球に落下した隕石から太陽系形成前の有機物「ヘキサメチレンテトラミン」が検出されたと発表がありました。発表したのは北海道大学、東京大学などからなる研究チームです。隕石からヘキサメチレンテトラミンが検出されたのは初めてだそうです。

 宇宙には星間空間という場所があります。恒星と恒星の間の空間のことです。星間空間の中にガスや塵の濃い部分があり星間分子雲と呼ばれます。星間空間分子雲の中では水、アンモニア、一酸化炭素などの氷があり宇宙線や紫外線を受けることでそれらが有機物へと変化しているといいます。研究チームは、今回発表した「ヘキサメチレンテトラミン」も星間分子雲の中で出来たものではないかと言います。星間分子雲の中で出来たそれら有機物は長い時間をかけ徐々に星に取り込まれていきます。

 今回発表された隕石で見つかったヘキサメチレンテトラミンと言う有機物は、水と一緒に熱を加えるとホルムアルデヒドとアンモニアが出来ます。ホルムアルデヒドやアンモニアは複雑な有機物が作られるには欠かせない材料です。地球に落下した隕石の元である小惑星でこうした有機物が見つかったということは、先日「はやぶさ2」からもたらされた小惑星りゅうぐうのサンプルからもヘキサメチレンテトラミンが見つかるかもしれません。

 太陽系形成前のヘキサメチレンテトラミンが見つかったと言う事で地球に生命が誕生した原因がそうした宇宙からもたらされたと言う事なのでしょうか?そうすると他の天体にもやはり同じように生命が誕生しているのではないでしょうか。

参考URL

https://sorae.info/astronomy/20201211-hexamethylenetetramine.html


Wrote: 寺地