海王星の大気の流れをアルマ望遠鏡で観測

東京大学の飯野孝浩氏らの研究グループは、アルマ望遠鏡を使って海王星を観測しました。観測した結果では、海王星の大気には青酸ガス(シアン化水素)が含まれていて、その青酸ガスの分布状況や大気の中の循環の方法などが発表されました。

海王星は摂氏マイナス200度と低温な環境で、本来ならガスは気体から液体に変化するはずですが海王星の大気中では、成層圏の上部に青酸ガスの存在が確認できます。研究グループは大気中の窒素分子を元に成層圏での化学反応によって青酸ガスが生成されているので成層圏に気体の青酸ガスが存在するのではと結論づけました。

アルマ望遠鏡を使った観測では、遠くの天体でも大気の動きなどを詳細に観測できることを示しました。今後もまだ詳しく調べられていない天体を詳細に分析できるのではないでしょうか。

ー引用ー

窒素分子が中緯度の地域で生じた上昇気流に乗って成層圏に運ばれ、そこから大気大循環に乗って南北へと水平に運ばれていく過程でシアン化水素が生成されているために、窒素分子が上昇してきたばかりの中緯度ではシアン化水素が少なく、循環する大気が下降していく赤道付近ではシアン化水素が多くなる、というわけです。

ー引用終わりー

参考URL

https://sorae.info/astronomy/20201026-neptune.html


Wrote: 寺地