ESA(欧州宇宙機関)が月の砂から酸素を取り出す技術の研究を進めていることが発表されました。レゴリスから取り出された酸素は現在のところ、配管へ放出されている状態ですが、将来的には、酸素を保存できるようになるとのこと。
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— ESA (@esa) January 18, 2020
月の表面は「レゴリス」と呼ばれるきめの細かい粒子で覆われています。月から持ち帰ったレゴリスを分析したところ、レゴリスの重量のうち40〜45%は酸素でできていることがわかりました。しかし、この酸素は鉱物またはガラスの形の酸化物として化学的に結合されているため、すぐに使用することはできません。
ESAはレゴリスに含まれる酸素を溶融塩電解と呼ばれる方法を使用して取り出す研究をすすめています。この方法では、950℃に加熱した溶融塩化カルシウム塩にレゴリスを入れ、電流を流すことで、レゴリスから酸素が抽出され、酸素を取り出した後のレゴリスは金属合金となります。レゴリスから取り出された酸素は現在のところ、配管へ放出されている状態ですが、将来的には、酸素を保存できるようになるとのこと。
月の砂から酸素を取り出すだけでなく、金属合金を作ることができるようになれば、月での滞在に必要な空気だけでなく、生活に必要な物資を作り出すことができるようになりますね。将来的には月面で酸素を取り出した後のレゴリスを使った製品が作られるようになるかもしれませんね。
http://www.esa.int/Enabling_Support/Space_Engineering_Technology/ESA_opens_oxygen_plant_making_air_out_of_moondust
https://www.esa.int/ESA_Multimedia/Images/2019/10/Oxygen_and_metal_from_lunar_regolith
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0032063319301758?via%3Dihub
Wrote:わたなべ