日本のDymon(ダイモン)社製の月面ローバーYAOKIが2021年に米国のAstrobotic社の月着陸機Peregrine(ペレグリン)に搭載されて月面探査を行うことが発表されました。日本初の月面を走るローバーとなるかもしれません。
ダイモン社はロボット開発を行っている会社で中島紳一郎社長ひとりの会社です。中島氏はもともと自動車関連の設計を行なっており、独立後にHAKUTOの月面ローバー開発に関わっていたとのこと。HAKUTOの2018年3月の活動終了後にひとりで独自に月面ローバーの開発を開始して、９月には１つ目の試作品を開発し、その後何度も試作を重ねて改良を進めているようです。
Astrobotic(アストロボティック)社はGoogle Lunar X Prizeの受賞を目標に設立された会社です。2018年にNASAが発表した商業月輸送サービス(Commercial Lunar Payload Services:CLPS)計画の月へ物資等を運ぶための、入札資格を持つ9つの企業にも選ばれています。アストロボティック社が開発中の月着陸機ペレグリンは2021年にVulcan Centaur(バルカンケンタウルス）ロケット初めての打ち上げが予定されており、この最初の打ち上げにダイモン社の月面ローバーが搭載されることになります。
ダイモン社の月面ローバーは２輪構成、上下対称の構造となっており、重量が0.6kgしかないとのこと。大きさも他社が開発しているものよりも非常に小さく、小型軽量なため打ち上げ費用も抑えられる作りとなっています。
まさか、一人で作った月面ローバーが月へ運ばれるとは驚きです。JAXAもispace社も月面ローバーの打ち上げを2021年に予定していますが、もしかしたらこのダイモン社の月面ローバーが日本初の月面ローバーになるかもしれません。日本メーカーの特徴である小型軽量を実現しているダイモン社の月面ローバーを応援します！
https://en.wikipedia.org/wiki/Astrobotic_Technology
Wrote:わたなべ