2019年4年24日、NASAは火星探査機「インサイト」が火星の地表に設置した火星地震計で地震波らしき振動を初めて観測したと発表しました。
インサイトが火星地震計を設置したのが、2018年の12月、インサイトが火星に着陸してから火星での128日目(地球での131日相当)での観測となりました。地球が「地震」なら、火星の地震は「火震」と呼ぶべきでしょうか。
NASAは今回観測した揺れを60倍速で音声に変換したものを公開しています。
Sound on!🔊 When listening for marsquakes, our @NASAInSight spacecraft recorded audio with three distinct sounds:
💨 Noise from the Martian wind
🔴 Vibrations on the Red Planet
📷 Its robotic arm moving to take picturesListen in: https://t.co/QPaEmgsiVW . pic.twitter.com/7ZcC2Ig88I
— NASA (@NASA) 2019年4月23日
動画の画像真ん中あたりの「LIKELY MARSQUAKE」辺りの音が「火震」の音のようです。
インサイトが火星に設置した火星地震計「SEIS(Seismic Experiment for Interior Structure)」が「火震」と思われる揺れを観測したのは、地球の2019年4月6日で、地震の規模を示すマグニチュードはおおよそ2程度とのこと。地球で発生した場合には、揺れを感じないことも多い程度の揺れの大きさのようです。
地球での地震は地球表面のプレート移動から引き起こされると言われていますが、火星はプレートがないため地球の地震とは発生原因が異なり、火星表面がゆっくりと冷却されることで、表面が割れることが火震の原因と考えられています。
インサイトの目的である火星の内部構造の解明のためには、今回発生した火震は揺れが弱いとのことですが、このような観測を続けることで、火星のことがもっと理解できるのでしょう。続報が楽しみですね。
火星の地震を初観測、なぜ起こる?何がわかる? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/042600256/
マグニチュード | Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/
Wrote: わたなべ