太陽系の端にカイパーベルトと呼ばれるところがあります。そこにはまだまだ未発見の小天体がいくつもあると考えられています。
今回京都大学の研究グループは市販の望遠鏡でそのカイパーベルトにある小天体の観測に成功したそうです。使用したのは口径28cmの小型望遠鏡だそうです。
観測方法は、明るい恒星を捉え、その明るい恒星の前を天体が横切ることで恒星が暗くなるのを捉える観測方法です。「掩蔽(えんぺい)」と言う天文現象です。
研究グループは2016年〜2017年の夏季に沖縄県の宮古島で観測しました。望遠鏡を向けたのは掩蔽現象が起こりやすいと予想される「いて座」の領域です。
2000個の恒星を60時間に渡り観測し、今回の発見に至ったそうです。観測の結果地球から50億㎞離れた所にある天体で半径が1.3㎞の大きさの天体だと考えられています。
今回の発見を通して、今後これまで大型望遠鏡では発見できなかった小さな天体を小型望遠鏡で発見すると言うことが増えるかもしれません。
さらに、カイパーベルトの先に存在すると仮定されていながら観測する手段が全くなかった、太陽系の最果てである「オールトの雲」に属する天体の初発見も期待される。今回の研究成果は、太陽系の果てには何があるのかという究極的な問いに答えるための大きな一歩となった。
小型望遠鏡で発見、約50億km彼方にある直径3km弱の小天体 – アストロアーツ
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/10457_kbo
Wrote: 寺地