超新星爆発無しに生まれた「休眠状態」のブラックホールが見つかった?

 ルーヴェン・カトリック大学の研究チームは、約16万光年先の「大マゼラン雲」で、銀河系外で初めて休眠状態の恒星質量ブラックホールを発見したとの論文をネイチャー・アストロノミー(Nature Astronomy)に発表しました。さらに、このブラックホールは超新星爆発無しに生まれた可能性があるとのことです。

 恒星質量ブラックホールとは質量が太陽の数倍~数十倍のブラックホールのことです。太陽よりも8倍以上重い恒星は、生涯の最後に超新星爆発を起こして中性子星や恒星質量ブラックホールを残すと考えられています。活動的なブラックホールは強力なX線を放出していますが、強力なX線を放出していないブラックホールを「休眠状態」であるといいます。

 今回発見されたブラックホールは、大マゼラン雲で恒星質量ブラックホールと連星を組んでいる恒星を探している中で発見されました。「VFTS 243」と呼ばれる連星が、大質量星と恒星質量ブラックホールからなる連星であることがわかりました。VFTS 243の真円に近い公転軌道などの特徴は、過去に超新星爆発が起きなかったことを示唆するようです。近年では、超新星爆発を伴わず直接ブラックホールが形成される可能性があることが指摘されていて、「直接崩壊」などと呼ばれます。

 ブラックホールは超新星爆発によって生まれるものだと思っていましたが、超新星爆発がなくてもブラックホールが生まれる可能性もあるのですね。宇宙にはまだまだ知らないことがありますね。

Image Credit: ESO/L. Calçada

参考

崩壊した恒星から直接形成された可能性があるブラックホールを新たに発見



https://www.eso.org/public/news/eso2210/



https://www.eso.org/public/archives/releases/sciencepapers/eso2210/eso2210a.pdf


Wrote: わたなべ