ヴェガロケット打ち上げるも衛星の軌道投入に失敗か?

 アリアンスペース社のヴェガロケットが11月16日22時52分に打ち上げられました。打ち上げはギアナ宇宙センターから行われました。

 打ち上げ約8分後4段目エンジンの「AVUM(Attitude and Vernier Upper Module)RD-843」が燃焼中に予定の軌道を外れてしまったそうです。4段目エンジンのAVUMは旧ソビエトのR36大陸間弾道ミサイルのエンジンRD-869の燃焼室を流用した液体燃料ロケットです。

 ロケットに搭載されていたのは、スペインの地球観測衛星「SEOSAT-Ingenio」とフランスの科学衛星「TRANIS」と言う2種類の衛星でした。

「SEOSAT-Ingenio」は、太陽同期円軌道からの観測で地上の地図作成や土地利用、都市管理、水管理、環境監視など行う衛星でした。「TRANIS」タラニスは太陽同期軌道から地球の大気高層の発光現象と大気から放出されるガンマ線を観測する衛星でした。

 ヴェガロケットは2019年7月にも打ち上げに失敗していて2020年9月に再開したばかりでした。なお、今後の打ち上げスケジュールに影響はないとのことです。今後新型のヴェガCロケットの開発もあり、なかなか大変な状況での失敗となるので心配ではありますが、今後も注目したいと思います。

参考URL

https://sorae.info/space/20201118-vega.html


Wrote: 寺地