先日、ソフトバンクグループが出資する衛星インターネットサービスのOneWeb(ワンウェブ)が破産申請について検討していると当ブログでお伝えしましたが、実際に破産申請(連邦破産法第11条の申請)を行ったと報道されました。新型コロナウイルスの影響で資金調達が困難になったためのようです。
連邦破産法第11条は「チャプターイレブン」と呼ばれ、日本の民事再生法に相当し、事業を続けながら再建を進めるための手続きが行われることになります。この申請により、ワンウェブの約500人の従業員のほとんどが解雇されるとも報じられています。
ワンウェブはは2020年2月7日に初の実用機の衛星34機の打ち上げに成功しており、今後も打ち上げを重ねる計画であると報道されていました。2020年3月21日にも34機を打ち上げ、2019年に打ち上げられた試験機と合わせると合計74機の人工衛星を打ち上げています。打ち上げ済みの人工衛星がどうなるかは現時点でわかってはいません。
SpaceX(スペースX)でStarlink(スターリンク)計画を進めているイーロン・マスクは今年2月に「衛星コンステレーション計画のうち、破産しなかったものはゼロ」だと語っており、衛星コンステレーション業界は厳しい世界なのだと改めて感じます。
今年になって2回の人工衛星の打ち上げに成功していたワンウェブは、衛星コンステレーションを築いていくものと思っていました。この後どのような動きがあるのか気になります。また同様の衛星コンステレーションを進めているスペースXのスターリンク計画が成功するのかも引き続き注目ですね。
https://japanese.engadget.com/jp-2020-03-30-oneweb.html
https://wired.jp/2020/03/29/spacex-competitor-oneweb-is-reportedly-bankrupt/
Wrote:わたなべ