宇宙は誕生と消滅を繰り返しているという、宇宙のモデルをご存知でしょうか?約1年ほど前に、今の宇宙よりも前の宇宙の痕跡を発見したとの研究成果が発表されました。
論文を発表したのは、イギリスのオックスフォード大学のロジャー・ペンローズ博士らです。ロジャー・ペンローズ博士は、「宇宙は誕生と消滅を繰り返している」という共形サイクリック宇宙論の提唱者であり、その宇宙論によると、「ホーキング・ポイント」と呼ばれる、ブラックホールが消滅した後に残る強力な電磁波を発する領域は宇宙が一度消滅しても次の宇宙に残ると予想しています。
今回紹介した論文では、その「ホーキング・ポイント」と思われる箇所が宇宙マイクロ波背景放射の中に見つかったとのこと。
ただし、ペンローズ博士の予測では、数万箇所以上なければおかしいはずの「ホーキング・ポイント」が20箇所しか見つからなかったようです。また、この論文には、対象がランダムなデータのため、一見確からしいデータがたまたま見つかっただけではないのかとの指摘もあるようです。
今の宇宙が存在するよりも前に別の宇宙があったという理論は興味深いですよね。じゃあ、本当の最初はどうなっているのか?という興味が湧いてきます。
ロジャー・ペンローズ博士が提唱する、共形サイクリック宇宙論については、同博士が著者である「宇宙の始まりと終わりはなぜ同じなのか」という本がありますので、興味を持たれた方は読んでみてはいかがでしょうか。ちなみに、私は以前にこの本を読んでみたことがあるのですが、全く理解できませんでした。。。
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過去記事
始まりがあれば終わりがある。あなたは宇宙の終焉をどのように考えますか? | Space News Lab
Wrote: わたなべ