国立天文台がすばる望遠鏡を使った観測で、地球から約 130 億光年離れた宇宙に83 個もの大量の巨大ブラックホールを発見した、と発表しました。
【観測成果】愛媛大学の研究者を中心とする国際研究チームは、すばる望遠鏡の観測によって、地球から約130億光年離れた超遠方宇宙において83個もの大量の巨大ブラックホールを発見しました。 https://t.co/geYdFHO4MW pic.twitter.com/z52oFsaVZ3
— 国立天文台 すばる望遠鏡 (@SubaruTelescope) 2019年3月13日
この発見をしたのは、愛媛大学の松岡良樹氏がリーダーとなっている国際研究チームです。
このブログをご覧になっている皆さんはご存知だと思いますが、ブラックホールは光を吸収してしまうほど巨大な重力を持っています。光を飲み込むブラックホールを望遠鏡で発見するためには、どのような方法があるのでしょうか?
実は巨大なブラックホールの周囲には「クエーサー(Quasar)」と呼ばれる、巨大ブラックホールが周囲の塵などの物質を飲み込む過程で生み出す明るく輝く天体があり、この明るく輝く天体を発見することで、ブラックホールを発見できるのです。
今回発見されたクエーサーは従来発見されたものに比べて明るさが非常に弱かったのですが、すばる望遠鏡などの3つの大口径望遠鏡で追観測することで、超遠方の宇宙に存在することが明らかになりました。
このようなブラックホールの観測は宇宙の初期の様子を知る上で重要な手懸かりとなります。引き続き観測を続けて頂き、宇宙の初期状態の情報をアップデートしていってもらいたいです。
クエーサー – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/クエーサー
Wrote: わたなべ